アトピー性皮膚炎はつらい病気です。かゆくて夜眠れない、仕事や勉強に集中できない、とびひになってしまい学校にいけないなど、本人も周りの人もつらくなります。皮膚科医としては本当に本当に何とかしなければいけない病気です。 アトピーの治療もどんどん進歩していて、しっかり軟膏や保湿などのスキンケアを行い、かゆみ止めを飲んだり、アレルギーの検査とその対策をしていけば(これらを標準治療といいます)かなり良くなるようになりました。 薬の塗り方やスキンケア、アレルギーへの対策(検査することが大切じゃなくて結果に基づいた対策が重要です)が大切ですのでいつでも遠慮なく聞いてください😎 でも、それでもよくならないときには今は全身療法という方法があります。デュピクセント・ミチーガ・アドトラーザ・オルミエント・リンボック・サイバインコ、、、聞いたこともない名前かもしれませんがこれらはすべてアトピー性皮膚炎の全身療法薬です。 注射薬と内服薬がありますが、医学技術の最先端の高価な薬でつらいアトピーもかなり改善します。 これまでの全身療法薬といえば主にステロイド内服でした。急激に悪化している状態を改善したり、花粉の時期などに限って使用したり、少量で使用したり、ステロイドの内服もやはり優れた薬で今でも多くのアトピー性皮膚炎の患者さんが救われています。 一方で副作用の問題から長期の内服は避けなければいけません。 新しい全身療法薬も副作用がないわけではありません。治療前に検査が必要な薬もあります。でも圧倒的に副作用が少ないのです。効果がよくて副作用が少ないなんて医師も最初は信じていなかった人が多かったくらいの薬です。 最近では安全性の高さから子供や赤ちゃんまでこの薬を使うことができるようになりました。値段や注射など問題点もありますが院でもすでに多くの患者様がこの治療を行っています。 繰り返しになりますがアトピー性皮膚炎はつらい病気です。学校や仕事などの日常生活が送れなくなってしまうこともあります。そんなつらい思いをしていてどうしようもないときは私たちが何とかしますのでぜひ声をかけてください👍