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当院では、水虫、爪水虫(足や爪の白癬)の治療にも対応しています。足の指の痒み、爪の色分や厚さに関するお悩みや疑問、お困りのことがございましたら当院までお気軽にご相談ください。
白癬(はくせん)とは、カビの一種である白癬菌が皮膚に感染して起こる病気です。白癬菌は、皮膚の角層や毛髪に含まれるタンパク質のケラチンを栄養に寄生し、白癬が発症する部位によって病名が異なります。
このうち、足の皮膚に発症する白癬が足白癬(水虫)、爪に発症する白癬が爪白癬(爪水虫)と呼ばれます。
その他、白癬菌が頭に発症する頭部白癬(シラクモ)、顔面に発症する顔面白癬、体部に発症する体部白癬(タムシ)、股に発症する股部白癬(インキンタムシ)などがあります。
白癬の中で最も発症頻度が高く、日本人の5人に1人が足白癬を持っていると推定されています。白癬菌は高温多湿の環境を好むといわれ、梅雨の時期から夏場にかけて活動的になります。足白癬で皮膚科を受診する方は、毎年5月ごろから増え始め、秋が近づくにつれて減っていきます。
ただし、受診される方のほとんどは痒みなどの自覚症状があるのに対し、足白癬を発症しているにも関わらず、治療を受けていない方も少なくありません。
足白癬は、次の3つのタイプに分けられます。
足の指、特に第4-第5趾間(薬指と小指の間)にできやすく、むず痒い感じを伴う最も多いタイプです。趾間にカサカサを生じ、やがて白くふやけ、皮が剥がれるとびらん面となり湿潤します。このタイプは度々夏に細菌の二次感染をし、痛みを伴う場合もあります。
初夏~梅雨にかけて症状が出現したり増悪することが多く、秋口~冬には改善する傾向があります。足の裏やふちに小さな水疱ができ、非常に痒くなります。
足の裏全体、特にかかとの皮膚がかたく、分厚くなり、皮が剥けてきます。1年を通してあまり変化しませんが、冬になると角質の乾燥が増強し、亀裂を生じ、痛みを伴う場合もあります。痒みがあまりないため水虫だと気付かない方も多いです。
爪水虫は白癬菌が爪の中に入り込んで起こります。足白癬(水虫)に次いで発症頻度が高い白癬です。というのも、足白癬(水虫)を放置したために起こることがほとんどで、2人に1人が爪白癬を持っているという報告もあります。
親指の爪に発症することが多く、症状は足の爪が爪が白~黄白色・褐色に濁ったり、分厚くなったり、脆くなったりします。
診断
まずは正確な診断が大切です。診断前に水虫の薬を塗ってしまうと検査の正確性が低下しますので、できれば水虫の塗り薬を塗る前に受診していただけると助かります。皮膚をピンセットなどで一部めくって水酸化カリウム(KOH)という検査液で角質を溶かして顕微鏡で検査します。3分程度で結果がわかります。
治療
白癬の治療は原則として外用抗真菌薬というカビを殺す塗り薬が第一選択となります。水虫の塗り薬は、痒みや皮膚の見た目が良くなってもしばらく(約3ヶ月間)塗り続けます。また、症状がなくても両足に薬を塗っていただきます。
外用薬は足をきれいに洗ってから塗るようにしましょう。入浴後に水分を丁寧に拭き取り、その後、皮膚が乾燥してから薬を塗ることがポイントです。とくに入浴後の皮膚はふやけてやわらかくなっているため、成分が浸透しやすくなっています。
最新の水虫の外用剤は優秀なため、正しい塗り方で正しい期間しっかり外用すると、100%治癒します。白癬の診察の際には正しい塗り方を説明いたします。
爪白癬は普通の塗り薬では爪の中まで有効成分が届きにくいため、飲み薬と爪専用の塗り薬で治療します。
飲み薬は、肝臓で分解する薬です。肝機能を確認するため3回ほど血液検査が必要になりますが、3ヶ月間の内服で高い効果が得られます。完治率も高く副作用もかなり少ないため、短期間で治療を済ませたい方や確実に爪白癬を治療したい方に最適といえます。
逆に、通院間隔が空いてしまったり、飲み忘れてしまう方、他にお薬をたくさん飲まれている方には塗り薬での治療が適しています。
いずれの治療も、まず初めに検査を行い真菌がいることを確認した後に治療を開始します。
多くの人が素足で歩くような場所には白癬菌が必ずあるといってもよいと思います。特に湿気の多いお風呂場などは注意が必要です。
また水虫にとって住みやすい環境の持ち主(汗をかきやすい、蒸れやすい革靴やブーツを長時間履いている人、糖尿病の人等)は、感染しやすい状況になります。皮膚の表面に菌が付いているだけであれば皮膚を石鹸を泡立ててやさしく洗うだけで十分取れますので、一日に何度か洗って靴下を替えるとよいでしょう。
特に靴下は通気性のよい木綿や麻のものがよく、指の間がふやけて白くなる方は指の間にガーゼをはさむか、5本指の靴下がよいと思います。