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「男性型脱毛症(AGA)」は、額の生え際から頭のてっぺんにかけての頭髪が細くなり、毛の数も少なくなるという、思春期以降の男性に特有の症状です。男性型脱毛症には、前頭部から脱毛が進行する「M型」と、頭頂部から脱毛が進行する「O型」があります。
日本人男性の3人に1人は男性型脱毛症に悩まされていると言われており、早ければ20歳代から徐々に頭髪が薄くなります。
男性型脱毛症の原因として男性ホルモンが関与し、男性ホルモンが5α-還元酵素という酵素によってDHT(ジヒドロテストステロン)という抜け毛の原因物質に変化することが分かってきました。
男性型脱毛症の治療薬である「プロペシア(フィナステリド)」は、「Ⅰ型」5α-還元酵素の反応を抑える飲み薬です。保険適応ではないため、プロペシアを用いた治療は自由診療(自費)になってしまいますが、長期間の内服により約98%の男性型脱毛症患者さまに有効であったという報告もあります。
さらに新しい男性型脱毛症の治療薬として「ザガーロ(デュタステリド)」があります。ザガーロは5αリダクターゼの「Ⅰ型」「Ⅱ型」どちらも阻害してくれます。プロペシアでは効果が見られなかった薄毛患者がⅠ型も阻害してくれるザガーロで発毛効果を得られたという例があり、注目が高まっています。
どちらの薬剤を使用する場合にも当院では1年に1度の血液検査をお勧めしています。定期健診、人間ドックを受けていれば問題ございません。