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MEDICAL
じんま疹

じんま疹について

じんま疹は皮膚の一部が突然赤くくっきりと盛り上がり、しばらくすると跡かたなく消えてしまう病気です。人がイラクサ(蕁麻(じんま))の葉に触れると同様の皮膚症状が起こることからこの名前が付きました。

症状は皮疹が出現と消退を繰り返し、大抵は痒みを伴い、症状が激しい場合には次々と新しい皮疹が出現します。全身にじんま疹が急激に現れる場合は、アナフィラキシーショックと呼ばれる重篤なアレルギー反応の可能性もあります。
最初の症状が出始めてから1ヶ月以内のものを急性じんま疹、それ以上続くものを慢性じんま疹といいます。

じんま疹は以下のように様々な原因で出現します。

じんま疹の原因

食物

  • 魚介類(サバ、マグロ、サンマ、エビ、カニなど)
  • 肉類(豚肉、牛肉、鶏肉など) 
  • 卵、乳製品(鶏卵、牛乳、チーズなど)  
  • 穀類・野菜(大豆、小麦、ソバ、ピーナッツ、クルミなど) 
  • 食品添加物:
    人工色素(黄色、赤色など)、防腐剤(パラベンなど)

薬剤

  • 抗生物質、解熱鎮痛薬、咳止めなど

植物・昆虫

  • イラクサ、ゴム、蜂など(触れたり刺されたりして起きる)

感染症

  • 寄生虫、真菌(カビ類)、細菌、ウイルス

物理的刺激

  • 機械的擦過・圧迫、寒冷、日光、温熱、振動など

運動・発汗

  • 内臓・全身性疾患:
    血液疾患、膠原病、血清病など
  • 疲労・ストレス:
    身体的なもの、精神的なもの

じんま疹の特殊型と類似疾患

食物依存性運動誘発性アナフィラキシー

特定の食物を摂取した後の2~3時間以内に運動すると現れるアナフィラキシー反応です。原因物質には、小麦、エビ、果物などがあり、痛み止めなどの薬剤において誘発されやすいです。

非アレルギー性不耐性じんま疹

アレルギー性機序を介さないじんま疹ですが、豚肉、さば、たけのこ、もちなどの摂取で現れることが多く、痛み止めなどの薬剤、人工食品着色料、造影剤、食品中の防腐剤などにも過敏性を呈することがあります。

血管性浮腫

口唇やまぶたなどが突然腫れ、2~3日症状が持続した後に消えるじんま疹の特殊型です。血管性浮腫には、通常のじんま疹と同じ機序で起こるものと、C1インヒビターと呼ばれる血液中の蛋白質がうまく働かないために起こるものがあります。

物理性じんま疹

皮膚への機械的擦過や圧迫、寒冷刺激や温熱刺激の暴露、日光曝露、水との接触など物理的刺激により起こります。

コリン性じんま疹

入浴や運動などで発汗したり、あるいは精神的緊張により発汗する時に現れるじんま疹です。小児から20歳代をピークに発症し、年を経るほど症状は軽くなることが多いです。痒みがあっても少しであれば放置しても構いません。通常のじんま疹治療に反応しにくいことが多く、治療に工夫が必要です。

接触じんま疹

皮膚や粘膜が特定の物質と触れることで、触れた部位に現れるじんま疹です。通常は原因物質接触後数分~数十分以内に皮膚の一部に発疹ができ、赤く盛り上がりますが数時間以内に消失します。さらに、引っ掻くことにより遅延型湿疹反応を伴うことがあります。

色素性じんま疹

皮膚局所に肥満細胞が過剰に存在し、かつ色素斑を伴う疾患です。病変の程度は全身に数個から無数に存在するものまで個人差がかなりあります。発症は幼児期に多いですが、成人での発症もあります。皮膚生検などの検査が必要になります。

じんま疹様血管炎

じんま疹のようにみえますが通常のじんま疹と異なり、それぞれの皮疹が24時間以上持続し、皮疹消失後も色素沈着や落屑などの変化が残るものをいいます。微熱や関節痛を伴うことも多くあり、膠原病などの症状として出現するため検査の必要があります。

じんま疹の治療で大切なこと

じんま疹の治療の第1は、できるだけ原因・悪化因子を探し、それらを取り除くまたは避けるようにすることです。

第2は薬物療法による治療です。

最近は副作用が少なく効果のよい薬剤が多くありますが、すべてのじんま疹に有効であるとは限りません。当院では必要な検査をしっかり行い、それに基づいた治療と生活改善をバランスよく行うことが大切だと考えています。